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終局登記(本登記)をなしうるだけの実体法上、または手続法上の要件が完備していない場合に、将来の登記の順位を保全するため、あらかじめなす登記をいう(不動産登記法2条)。後日要件が完備して本登記がなされれば、仮登記の順位が当該本登記の順位になるという順位保全効力を有する(同法7条2項)が、仮登記のままでは対抗力はない。
このような仮登記の一時的・仮定的性格に鑑み、実務上仮登記申請の際には登記済証、利害関係人の承諾書の添付は必要とされず、さらに法律上仮登記権利者が単独で、仮登記義務者の承諾書を添付してする方法(同法32条)や仮登記仮処分命令によってする方法(同条33条)等、仮登記申請の特則が設けられている。